小噺

虚構を少々

2017/03/29 曇り のち 晴れ

呼吸がしやすくなっている。何度も目が覚めた気がする。くしゃみが酷いので花粉症かもしれない。様子を見る。乾燥に負ける。

 

夢は見た。家族と温泉に行った。昨日のことを覚えていた。温泉に行きたいかもしれない。でも、個室以外の露天風呂には別に魅力を感じない。

 

今日は外出。公共交通機関の遅延により遅刻する。時間を泥棒するなんて酷いことをしているなあ。バスも、私も。やっぱりくしゃみが酷い。カラオケボックスに入って、歌ったり、絵を描く。友人はとても歌が上手く、絵が可愛い。乾燥に負ける。マスクがとても有難い。頭痛。頓服薬を飲むと眠くなってしまって困った。思考と筆が止まってしまう。でも、楽しい。捻り出すのも楽しい、ちゃんと楽しい。歌うことも楽しい。歌う。傍らでモジュールの絵を描きながら、ボーカロイドは楽器であることを考えたりもした。彼らは言葉を発することの出来る楽器だ。そうだった。フリータイムを2時間残して切り上げる。駅構内は込み合っていた。手を振って友人と別れる。

 

化粧の落ちてやつれた顔が座って、寝ている。私は、その前に、吊革に捕まって立つ。1時間半の旅。喉の乾きに気が付く。重視すべき人間が自分1人になると、その1人の事に良く気がつけるようになる。誰かと時間を共有している時は、誰かのことを必死で考えている。1人。私が男性で、私が女性であるという強みはなんだろう。多分ない。人間である限り負けである。食用の卵のようなものだ。腐るのを待つだけだ。

 

あなたはどんなに離れても、いつだって君の周回軌道上。BUMP OF CHICKENの歌詞。隙あらば頭の中に流れる。これが支配している間は、あまり多くの事を考えずに済んでいる気がする。いつも何かを考えている。それはとても疲れることで、若しかするとあまり同じような頭の中の人はいないのかもしれない。いつも何かを考えて、それの理由がわからない。何かを閃かんとしているのか。自分は何をしたいのか。知識が芳醇でない私は、頭の中で同じ言葉を繰り返している。

 

「1日2回まで」の頓服薬を消費。頭痛や発熱に効くらしいのに。彼女も今日から調子が悪くなる。身体を摩りあって痛みを誤魔化す。カロナールは、どうしてか、眠くなる以上の効果は無い。ゆず茶を作って飲む。電気ケトルは昨日付で壊れてしまったんだった。薬缶で湯を沸かす。愛用のマグにはティースプーン4杯。柚子ジャムの分量、覚えている。

 

説明しない事の心地良さをこれ以上知ったら死んでしまう気がする。選んで切り捨て、切り詰め、切り詰め、それを綺麗だなと思ってしまった。失敗した。人と話すときに言葉を欠乏させる事。それは恐ろしいのできっと出来ない。まだ大丈夫。まだ。説明しないことは心地良い。140文字と日記の世界なら許されてしまう。大丈夫、きっと良い仕事が見つかるよ。きっと良いビジネスモデルを思い付くよ。きっと5年に間に合うよ。きっと上手くやっていけるよ、明日もちゃんと会話できるよ。生きて行ける気がする。息も出来ている気がする。深海の底だから、恐らく苦しむけれど、恐らく私は1人ではない。

 

頭が重い。夢を見ないといいなあ。鼻をかんだら良い加減にしろと皮膚が引き攣った。